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攻略!日商簿記検定

日商簿記1級~3級の試験内容を合格目指して徹底的に解説していくブログです

【簿記1級】個別原価計算における仕損費の計上方法 その1

 

 

仕損とは?

 

仕損とは、製品を製造する過程でなんらかの原因により製造に失敗し一定の品質や規格を満たさない、いわゆる不良品が発生することをいい、その不良品を仕損品と言います。またこの仕損の発生によって生じた費用を仕損費と言います。

 

 

個別原価計算での仕損費の計算

 

個別原価計算において仕損してしまった製品は、「①状態によっては補修したりして良品に回復するパターン」と「②どうしようもないのでポイーして始めから作り直すパターン」の2つがあります。そしてどちらの場合でも追加費用が掛かるので、それを原価に上乗せしなくてはいけません。

 

 

①補修で良品になるとき

 

例題:次の資料から仕損費を計算しなさい。

<資料>

1:製造指図書No1の製造中に切削部門で仕損が生じたので、補修指図書No1-1を発行して補修を行った。

 

2:各製造指図書に集計された原価は↓の通りである

  No1 No1-1 合計
前月繰越 5000円      
直接材料費  10000円 2000円      
直接労務費 2000円 900円
 
   
製造間接費
 
   
 製造部門 2000円 900円
 
   
 組立部門 2500円 1400円
 
   
合計 21500円 5200円
 
   


 

 

 

<解答>

 

問題文に簡単な手直しで修理できる書いてある場合は①補修で良品となるパターンです。この場合、その補修のために発生した原価(補修にかかる材料費・労務費・経費)を仕損費とします。 

 

なので、①補修で良品となるパターンでの計上する仕損費の金額は、「補修指図書にかいてある原価の合計」となります。

 

よって例題だと、No1-1の合計額である 5200円 が仕損費となります。

 

 

 

 

②どうしようもないのでポイーして始めから作り直すパターン

 

例題:次の資料から仕損費を計算しなさい。

<資料>

1:製造指図書No2の製造中の製品がすべて仕損となったため、新たに代品製造指図書No2-1を発行して代品の製造を行った。なお仕損品は1500円で処分できることになっている。

 

2:製造指図書No3の製造中に一部が仕損となり、補修もできないため新たに代品製造指図書No3-1を発行して代品の製造を行った。なお仕損品は2500円で処分できることになっている。

 

3:各製造指図書に集計された原価は↓の通りである。

 

  No2 No2-1 No3 No3—1 合計
前月繰越  ー  ー  ー    
直接材料費  ー 2000円 1800円  5000円  4500円  
直接労務費  ー 900円 800円  3000円  3500円  
製造間接費  ー
 
     
 製造部門  ー 900円 800円  1700円  1800円  
 組立部門  ー 1400円 1200円  2200円  2000円  
合計  ー  5200円 4600円  11900円  11800円  

 

 

 

<解答>

 

仕損が発生し、その程度が大きく補修が不可能で新しく代品を製造しなくてはならない時は、仕損したものを手直しするのではなく一から新しい製品を作るので、新しい製品と仕損した不良品が残ることになります。

 

この不良品は場合によっては売却可能だったり、再利用することができたりします。そして、この売却処分額や再利用によって節約できる製造費用を仕損品評価額といい、問題分にこれがあるときは仕損品の計算から控除しておきます。また仕損にも②-1 全部仕損と②-2 一部仕損 の2パターンが存在し、それぞれ計算処理が少し違います。

 

 

 

①元の製造指図書の製品が全部仕損となったとき(全部仕損)

 

製造中の製品が全部仕損になったときは、もとの製造指図書に集計された製造原価を仕損品原価とし仕損品評価額があるときは、その評価額分を差し引いた金額が仕損費となります。

 

仕損費 = 元の製造指図書の合計原価 ー 仕損品評価額

 

 

 

②元の製品指図書の一部が仕損となった場合(一部仕損)

 

製造中の製品の一部が仕損となった場合は代品製造指図書に集計された原価から仕損品評価額を差し引いた原価を集計していきます。

 

仕損費 = 代品製造指図書の原価の合計 - 仕損品評価額

 

 

 

まず

 

1:製造指図書No2の製造中の製品がすべて仕損となったため、新たに代品製造指図書No2-1を発行して代品の製造を行った。なお仕損品は1500円で処分できることになっている。

 

 これは文面から全部仕損だと分かります。なので仕損費は

5200円(No1の原価合計)-1500円(仕損品評価額)=3700円 だと分かります。

 

 

 

次に2を見ていきます

2:製造指図書No3の製造中に一部が仕損となり、補修もできないため新たに代品製造指図書No3-1を発行して代品の製造を行った。なお仕損品は2500円で処分できることになっている。

 

これは文面から一部仕損と分かります。なので仕損費は

11800円(代品製造指図書の原価合計) ー 2500円(仕損品評価額) = 9300円

となります。

 

 

 

 

仕損費の計上

 

1・2から計上された仕損費と仕損品評価額は、仕掛品勘定から一旦控除され仕損品と仕損費という勘定科目に振り替えます。

 

仕損品勘定の額は仕損品評価額の合計(1500円+2500円=4000円)、仕損費勘定がこれまで計算した仕損費の合計(5200円+3700円+9300円=18200円)です

 

 

仕訳

(仕損品)4000  /(仕掛品)22200

(仕損費)18200   /

 

 

【簿記1級】単一基準配賦法と複数基準配賦法 その1

 

 

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これまで補助部門費を他部門にいかに配賦していくかを見ていきましたが、この他にも補助部門費が固定費と変動費に分類されて計上しているケースがあります。この場合には「単一基準配賦法」と「複数基準配賦法」という方法で補助部門費を他部門に配賦していきます。

 

 

単一基準配賦法とは?

 

単一基準配賦法とは、変動費と固定費に分けられた補助部門費を他部門に配賦する際、変動費と固定費を区別せず一括してサービス提供に割合で配賦していく方法です。

 

 

 

例題:この動力部門は製造部門である切削部門と組立部門に動力を供給している。次の資料から直接配賦法と単一基準配賦法で動力部門費の実際配賦を行いなさい。

 

<資料>

1:製造部門の動力消費量

 

  切削部門 組立部門 合計
月間消費能力  340kw   910kw   1250kw 
当月実績消費量  300kw     900kw  1200kw 

 

2:動力部門の当月実績データ

動力供給量:1200kw

動力部門費:変動費 7000円

      固定費 5000円

      合計 12000円

 

 

 

 <解答>

 

単一基準配賦法により動力部門費を実際配賦していきます。配賦計算には実際動力消費量の数値を使います。

 

 

・ 動力部門費の配賦額

切削部門:12000円×( 300kw ÷ 1200kw )=3000円

組立部門:12000円×( 900kw ÷ 1200kw )=9000円

 

<仕訳>

(切削部門)3000 /(動力部門)12000

(組立部門)9000 /

 

 

 

複数基準配賦法とは?

 

複数基準配賦法とは、変動費と固定費に分けられた補助部門費を他部門に配賦する際、変動費と固定費を区別し、それぞれのサービス基準の割合で配賦していく方法です。

 

 

例題:この動力部門は製造部門である切削部門と組立部門に動力を供給している。次の資料から直接配賦法と複数基準配賦法で動力部門費の実際配賦を行いなさい。

 

<資料>

1:製造部門の動力消費量

 

  切削部門 組立部門 合計
月間消費能力  340kw   910kw   1250kw 
当月実績消費量  300kw     900kw  1200kw 

 

2:動力部門の当月実績データ

動力供給量:1200kw

動力部門費:変動費 7000円

      固定費 5000円

      合計 12000円

 

 

 

<解答>

 

さっきの単一基準配賦法と違いは、まず固定費と変動費を区別して配賦計算する点です。加えて固定費はサービス消費能力の割合で配賦していくという点に注意です。

 

 

・ 動力部門費の実際配賦額(変動費)

切削部門:7000円×( 300kw ÷ 1200kw )=1750円

組立部門:7000円×( 900kw ÷ 1200kw )=5250円

 

 

・ 動力部門費の実際配賦額(固定費)

切削部門:5000円×( 340kw ÷ 1250kw )= 1360円

組立部門:5000円×( 910kw ÷ 1250kw )= 3640円

 

【簿記1級】部門別原価計算 その4

 

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・階梯式配賦法

 

配賦階梯法とは、前回の純粋な相互配賦法とはまたちがって、補助部門間のサービスのやり取りを一部考慮して計算する方法です。

 

この方法は階梯という名前からも分かるように、補助部門を順位付けして順位の高い補助部門から順位の低い補助部門に対するサービス提供は計算しますが、順位の低い部門から高い部門へのサービス提供は考慮しないというのが特徴です。

 

 

・補助部門の順位付けの方法

補助部門の順位付けは、2つの基準を使って行います。

 

第1基準

他の補助部門へのサービス提供数の多さ:他部門へサービス提供が多い部門を上位とします(自部門への提供はノーカン)

 

第2基準

他の補助部門への提供数が同じだった場合は、部門費の多い方か相互の配賦額を比較し、相手より配賦額が多い方を上位とします。

 

 

例題:次の資料に基づいて階梯式配賦法で補助部門費の配賦計算及び、仕訳を行いなさい。

  

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

 

 <解答>

 

・第1判断基準(他部門へのサービス提供数)


動力部門→修繕部門(1)
修繕部門→動力部門(1)

 

 

・第2判断基準

 

①部門費

 
動力部門:45000円(1位)
修繕部門:20000円(2位)

 

②相互配賦額基準


動力部門の修繕部門への配賦額:

45000円 × 500kw ÷ (900kw+600kw+500kw)=11250円(1位)


修繕部門の動力部門への配賦額:

20000円 × 25時間 ÷ (40+60+25)=4000円(2位)

 

 

※この場合はどちらの基準で計算しても同じ順位になりますが、試験ではどちらの基準で計算するか問題文に書いてあります 。

 

この場合、動力部門が1位なので動力部門から切削・組立はもちろん2位修繕部門にも部門費を配布していきます。

 

・動力部門費の配賦

切削:45000円÷2000時間×900時間=20250円

組立:45000円÷2000時間×600時間=13500円

修繕:45000円÷2000時間×500時間=11250円

 

 

次に修繕部門費の配賦ですが、修繕部門は2位で動力部門は1位なので動力部門への部門費の配賦は行いません加えて1上で1位の部門(動力部門)から配賦された額(この問題だと11250円)を配賦計算に加味するのも忘れてはいけません。

 

・修繕部門費の配賦

切削:(20000円+11250円)÷100時間×40時間=12500円

組立:(20000円+11250円)×100時間×60時間=18750円

 

これを表にまとめると下のようになります。

 

 

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量   20250円 13500円   11250円
修繕時間   12500円 18750円    

 

 

 

<仕訳>

(切削部門)32750 /(動力部門)45000

(組立部門)32250 /(修繕部門)20000

 

 

【簿記1級】部門別原価計算 その3

 

・純粋な相互配賦法

 

連立方程式を使用した相互配賦法は純粋な相互配賦法ともいわれ、補助部門間のサービスのやり取りもすべて考慮して配賦計算を行います。

 

この方法には、各補助部門費がゼロになるまで配賦計算を繰り返す連続配賦法その過程を連立方程式で計算する連立方程式法の2つがあります。まあ前者はアホみたいに時間がかかりますし計算ミスも多いので、99.9%連立方程式で計算します。

 

 

次は例題を解いていきます。

 

例題:次の資料に基づいて純粋な相互配賦法による補助部門費を計算しなさい。

 

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

 

<解答>

 

 動力部門費の合計をa、修繕部門費の合計をbとして、各部門への配賦割合を計算します。ただし、自費部門への配賦は計算に加えません。(この問題だと修繕部門から修繕部門への75時間は配賦計算において計算に加えないということになります。)

 

 

・動力部門の各部門への提供割合から計算した配賦額

切削部門:a × 900 ÷(900 + 600 + 500)= 0.45a

組立部門:a × 600 ÷(900 + 600 + 500)= 0.3a

補助部門:a × 500 ÷(900 + 600 + 500)= 0.25a

 

 

・修繕部門の各部門への提供割合から計算した配賦額

切削部門:b × 40 ÷(40 + 60 + 25)= 0.32a

組立部門:b × 60 ÷(40 + 60 + 25)= 0.48a

修繕部門:b × 25 ÷(40 + 60 + 25)= 0.2a

           

分母に自部門への配賦分である75時間は計算に加えない!!

 

 これを表にまとめると

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量   0.45a 0.3a   0.25a
修繕時間   0.32b 0.48b 0.2b  
製造部門費         a   b

 

 太線の部分に注目すると次のような連立方程式を作ることができます。


a = 45000 + 0.2b  ・・・①
b = 20000+0.25a  ・・・②

 

 

0.25a=(45000 + 0.2b)= 11250 + 0.05b ・・・①‘

 

①‘を②に代入すると

 

b=20000 + 11250 + 0.05b → b ≒ 32895

 

このbの値を①に代入すると

 

a = 32895 × 0.2 + 45000 = 51579

 

これで a と b の値がそれぞれ分かったので上の表に当てはめていきます。

 

 

 

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量   23210 15474   12895
修繕時間   10555 15851 6579  
製造部門費        51579 32895

 

※小数第一位は四捨五入しています

 

よって製造部門である切削部門と組立部門Nの補助部門費が分かったので仕訳していきます。

 

<仕訳>

(切削部門)33765 /(動力部門)45000

(組立部門)31325 /(修繕部門)20000

 

 

 

【工業簿記】部門別原価計算 その2

 

 

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前回行った第1次集計によって発生した製造間接費を各部門へと振り分けましたが、そのうち補助部門に集計された部門費はその補助部門がサービスを提供した各部門に対して改めて配賦しなければなりません。これを第2次集計と言います。

 

 

・補助部門費の製造部門への配賦

 

補助部門費の製造部門への配賦方法には、直接法相互配賦法(簡便式と連立方程式法)階梯式配賦法の4つがあります。

 

・直接配賦法

補助部門間のサービスのやり取りがあった場合でも配賦計算上はそれらを無視して補助部門費を直接、製造部門にだけ配賦する方法です。補助部門間のやり取りを無視するため一番計算が楽です。

 

 

・相互配賦法(簡便法)

簡便法としての相互配賦法とは補助部門間のやり取りを考慮して2回に分けて配賦計算を行う方法です。

 

1回目では補助部門間のサービスのやり取りを考慮して、製造部門と他の補助部門に配賦し、2回目では補助部門間のサービスのやり取りはなかったものとして他の補助部門から配賦された補助部門費を製造部門へ配布します。

 

2級では、直接配賦法と相互配賦法(簡便式)の2つの方法しか出てきませんが、1級では相互配賦法(連立方程式法)と階梯式配賦法の2つの方法が加わります。後ろの2つについては後で紹介します。

 

リンク

 

 

 

次は例題を解いていきます。

 

例題(直接法):次の資料に基づいて直接配賦法により補助部門費の配賦を行いなさい。

 

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

・直接配賦法による補助部門費の計算

 

上にも書いてあるように直接配賦法では補助部門間のやり取りを無視し補助部門から製造部門へのサービス提供しか見ないので、修繕部門の動力消費量500kwと修繕時間75時間、動力部門の修繕時間25時間は、配賦計算に一切使いません。

 

 

動力部門費の配賦額

切削部門:45000円 ÷(900kw+600kw)× 900kw = 27000円

組立部門:45000円 ÷(900kw+600kw)× 600kw = 18000円

 

修繕部門費の配賦額

切削部門:20000円 ÷(40時間+60時間)× 40時間 = 8000円

組立部門:20000円 ÷(40時間+60時間)× 60時間 = 12000円

 

合計

切削部門:35000円

組立部門:30000円

 

<仕訳>

(切削部門)35000 /(動力部門)45000

(組立部門)30000 /(修繕部門)20000

 

 

 

 

例題(相互配賦法:簡便式):次の資料に基づいて相互配賦法(簡便式)により補助部門費の配賦を行いなさい。

 

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

<第1次配賦>

動力部門の配賦額

切削部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 900kw = 20250円

組立部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 600kw = 13500円

修繕部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 500kw = 11250円

 

 

修繕部門の配賦額

切削部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 40時間 = 6400円

組立部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 60時間 = 9600円

動力部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 25時間 = 4000円

 

 

 

<第2次配賦>

 

動力部門の配賦額

切削部門:4000円 ÷(900kw+600kw )× 900kw = 2400円

組立部門:4000円 ÷(900kw+600kw )× 600kw = 1600円

 

 

修繕部門の配賦額

切削部門:11250円 ÷(40時間+60時間)× 40時間 = 4500円

組立部門:11250円 ÷(40時間+60時間)× 60時間 = 6750円

 

 

<合計>

切削部門:20250円 + 6400円 + 2400円 + 4500円=33550円

組立部門:13500円 + 9600円 + 1600円 + 6750円=31450円

 

 

<仕訳>

(切削部門)33550 /(動力部門)45000

(組立部門)31450 /(修繕部門)20000

 

 

 

【工業簿記】部門別原価計算 その1

 

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次は部門別原価計算の流れを理解していくために簡単な例題を見ていきます。

 

例題:次の資料から部門費を各製造部門と補助部門へ集計する仕訳を行い部門費配賦表を作成しなさい。

 

<資料>

1.部門個別費

 

切削部門:21600円 動力部門:8000円

組立部門:39000円 修繕部門:9600円

 

2.部門共通費

 

建物減価償却費:10000円 機械保険料:38000円

 

3.部門共通費の配賦基準

 

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
占有面積 1000㎡ 310㎡ 220㎡ 150㎡ 320㎡
帳簿機械価格 3800万円 640万円 1300万円 980万円 880万円

 

 

 

・部門個別費と部門共通費の集計

 

部門別原価計算においてはまず発生した製造間接費を、どの部門でいくら発生したか分かる費目(部門個別費)と全体でしか分からない費目(部門共通費)に分けます。

 

 

・部門個別費の各部門への配賦

部門個別費は問題文にある数値を直接部門費配賦表に転記します。

 

・部門共通費の配賦

部門共通費はどの部門でいくら発生したかが分からないので設定した基準をもとに発生額を各部門へと配賦していきます。この例題だと減価償却費は占有面積の割合機械保険料は帳簿機械額の割合で配布していきます。

 

 

・減価償却費

切削:10000円 ÷ 1000㎡ × 310㎡ = 3100円

組立:10000円 ÷ 1000㎡ × 220㎡ = 2200円

動力:10000円 ÷ 1000㎡ × 150㎡ = 1500円

修繕:10000円 ÷ 1000㎡ × 320㎡ = 3200円

 

・機械保険料

切削:38000円 ÷ 3800㎡ × 640㎡ = 6400円

組立:38000円 ÷ 3800㎡ × 1300㎡ =13000円

動力:38000円 ÷ 3800㎡ × 980㎡ = 9800円

修繕:38000円 ÷ 3800㎡ × 880㎡ = 8800円

 

 

各数値が計算できたので部門費配賦表を作っていきます。

 

部門費配賦表
  配賦基準 合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門個別費    78200  21600  8000  39000  9600
部門共通費            
建物減価償却費     占有面積    10000  3100  2200  1500  3200
機械保険料   機械帳簿価格   38000  6400  13000  9800  8800
部門費    126200  31100  23200  50300  21600

 

 

そして。仕訳は製造間接費を各部門費に振り分ける形となります。 

 

<仕訳>

(切削部門)  31100 / (製造間接費)126200

(組立部門)  23200 /

(動力部門)  50300 /

(修繕部門)  21600 /

 

 

 

これらの処理を第一次集計といい、これによって集計された製造間接費を部門費と言います。

 

 

 

【工業簿記】部門別原価計算とは?

 

・部門別原価計算とは?

 

規模の大きい工場だと様々な作業により製品が製造されることになります。そのためそれに応じて発生する製造間接費の内容も異なってきます。そのため製造原価を材料費・労務費・経費といった費目だけではなく、製造部門ごとにも分類する必要が出てきます。これが部門別原価計算です。

 

 

・部門別原価計算の目的

 

部門別原価計算を行うことにより、より正確な原価計算ができるようになるとともに、発生額の無駄など各部門責任者の責任も明確にすることができます。

 

 

・原価部門の分類

 

部門別原価計算では、各部門から集計した製造間接費を改めて製造部門補助部門という2つの部門に集計し直します。

 

製造部門

木材を切断したりする切削部門や部品を組み立てる組立部門など製品の加工に直接従事する部門。

 

補助部門

機械などの修繕を行う修繕部門や機械を動かすための動力を提供する動力部門など製品の加工に直接関係しないものの他の部門にサービスを提供する部門。

 

 

・製造間接費の部門別計算の手順と仕訳

 

  ①:部門個別費と部門共通費の集計

        

  ②:補助部門費と各製造部門への配賦

 

  ③:製造部門費の各指図書への配賦

 

 

 

 

①:部門個別費と部門共通費の集計

 

<仕訳>

(切削部門)   〇〇 / (製造間接費) 〇〇

(組立部門)   〇〇 /

(動力部門)   〇〇 /

(修繕部門)   〇〇 /

(工場事務部門) 〇〇 /

 

 

 

②:補助部門費の各製造部門への配賦

 

<仕訳>

(切削部門) 〇〇 / (動力部門)   〇〇

(組立部門) 〇〇 / (修繕部門)   〇〇

          / (工場事務部門) 〇〇

 

 

③:製造部門費の各指図書への配賦

 

<仕訳>

(仕掛品) 〇〇 / (切削部門) 〇〇

         / (組立部門) 〇〇

 

 

次は実際に問題を解いていきます。

 

 

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【簿記1級】製造間接費の予定配賦  その2

 

 

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まあここまでが簿記2級で要求される範囲で、簿記1級にはまだ続きがあります。

 

 

・予定配賦率の算出

 

前回の復習ですが、予定配賦率の計算は下のように求められます。

 

予定配賦率:年間予定製造間接費÷基準操業度

 

では、2級ではこの年間予定製造間接費と基準操業度の2つの数値は問題文にあらかじめ書いてありますが、1級ではこの2つの数値を計算することもあります。

 

 

・基準操業度の決定

 

基準操業度とは、1年間に予定される配賦基準数値であり、正常生産量を見積もることで決定されますが、その正常生産量の見積もり計算には、理論的生産能力・実際的生産能力・平均操業度・期待実際操業度の4つの計算方法があります。

 

 

①:理論的生産能力

最高効率で作業が全く中断しない理想の状態で達成される、理論上最高の操業水準。

 

②:実際的生産能力

理論的生産能力から機械の故障や工員の休憩など現実的にどうしても発生してしまうロスを差し引いた現実的に最大限発揮できる操業水準。

 

③:平均操業度

製品の販売において予測される季節性のトレンドの影響などを差し引いた平均的な操業水準。

 

④:期待実際操業度

来年予想される操業水準。

 

 

 

・製造間接費予算の設定

基準操業度を決定したら、今度は基準操業度において発生する製造間接費の金額を見積もります。これを製造間接費予算といい、固定予算変動予算の2つがあります。

 

 

①固定予算

固定予算とは、基準操業度における製造間接費の発生額を予想した後、もしその操業度が変化したとしても変化しない金額のことです。(固定費)

 

もし年間の基準操業度を100時間とし、このときの製造間接費予算を100円として、もし期中で基準操業度が90時間に変更されたとしても、製造間接費固定予算は100円のままとなります。

 

 

 

②変動予算

基準操業度が変化した場合、変化する金額のことです。(変動費)

 

もし年間の基準操業度を100時間とし、このときの製造間接費予算を100円として、もし期中で基準操業度が90時間に変更されたとしたら、製造間接費変動予算は90円(100時間÷100円×90時間)になります。

 

 

 

そして、変動予算額の計算方法には公式法変動予算実際法変動予算の2つの方法がありますが、基本的に公式法変動予算が試験では一般的です。ちなみに公式法変動予算とは、2級でもお馴染みの製造間接費を固定費と変動費に分ける計算方法のことです。

 

 

・公式法変動予算における予算額の決定

公式法変動予算では、製造間接費の予算額を固定費と変動費に分けて計算し、変動費は操業度に対して発生し、固定費は操業度に関係なく一定額が発生します。そして操業度に応じて発生した製造間接費予算(予算許容額)は次のように計算できます。

 

ある操業度(A時間)における予算許容額=変動費率×A + 固定費予算

 

 

・予定配賦率の計算式

これによって計算した基準操業度と製造間接費予算により予定配賦率を計算します。

 

予定配賦率 = 基準操業度における製造間接費予算額 ÷ 基準操業度

 

ちなみに変動費率が予め与えられている場合は下のように計算することもできます。

 

予定配賦率=変動費率 + (固定製造間接費予算額÷基準操業度)

 

 

 

【簿記2級】製造間接費の予定配賦  その1

 

製造間接費は実際配賦すると、指図書の計算が終了しても製造間接費の実際発生額が判明するまで、指図書の原価計算ができないため計算が遅れてしまいます。

 

また実際発生額は毎月変動するため毎月の実際配賦率を用いて計算すると、同じ製品でも製造月ごとに配賦額が異なってしまったりと色々と問題があります。なので、製造間接費は予定配賦率を用いて予定配賦するのが一般的となっています。

 

 

 

・製造間接費の予定配賦

 

製造間接費を予定配賦する場合は期首に予定配賦率を設定します。この予定配賦率は年間の予定製造間接費を年間の操業基準度で割って計算します。

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい。

 

1.当期の年間製造間接費は50000円であった。直接作業時間(操業基準度)は500時間である。なお当月の作業時間は↓のようになった。

 

  No1 No2
直接作業時間 50時間 10時間

 

 

 

<解答>

・予定配賦率の計算

50000円÷500時間=@100円 

 

No1:@100円×50時間=5000円

No2:@100円×10時間=1000円

 

仕訳

(仕掛品)6000 /(製造間接費)6000

 

 

 

 

・差異の把握

 

 予定配賦で計算した場合に絶対必要な処理が、実際発生額との差異の把握です。

 

 :製造間接費差異=予定配賦額ー実際発生額

 

復習ですが予定配賦での差異は予定額を基準としているので、予定額から実際額を引きます。実際額ー予定額ではありません。

 

そして差異がマイナス(-)であれば、不利差異として製造間接費配賦差異という勘定科目で借方に計上ます。もし差異がプラス(+)であれば、有利差異として貸方に計上します。製造間接費配賦差異の相手科目は製造間接費です。

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい

当月の製造間接費の実際発生額は6800円であった。なお予定配賦額は6000円で計上している。

 

 

    製造間接費

       
実際発生額  予定配賦額
 6800円   6000円 
     

 

製造間接費差異:6000-6800=△800円(借方:不利差異)

 

仕訳

(製造間接費配賦差異)800 /(製造間接費)800

 

【簿記2級】個別原価計算表の処理

 

例題:A社では実際個別原価計算により製品の製造原価を計算している。下の原価計算史料を基に指図書別個別原価計算表と仕掛品と製品のT字勘定を完成させなさい。

 

1.製造指図書別の直接材料消費量及び作業時間は下の通りであった。

 

  NO1 NO2 NO3 合計
直接材料消費量(kg) 50 500 600 1150
直接作業時間(時間) 50 200 100 350

 

 

2.直接材料の当月消費量単価は100円/kg、労務費の当月実績消費賃金率は500円/時間

 

3.製造間接費の実際発生学は1050000円で、直接作業時間を基準に各製品に配布している。

 

4. NO1は前月に製造開始したもので前月中の製造指図書に集計された直接材料費は100000円、労務費は50000円、製造間接費は120000円であった。他の製品指図書はすべて当月に着手したものである。月初において完成品はなかった

 

5.NO1は当月中に完成し、得意先に引き渡した。NO2は当月完成済みであるが引渡は行なっていない。NO3は当月未完成である。

 

 

 

 

原価計算表の集計

 

個別原価計算では特定の製品を製造するために発生した、材料費・労務費・経費と製造間接費を、各製造指図書番号の下にそれぞれ集計していきます。

 

ここで注意したいのは月初仕掛品と各製品の状態です。問題文に「前月に消費した~」と書いてある指図書には、月初仕掛品の費用を追加しなければいけません。

 

この月初仕掛品原価の金額は前月に消費した材料費・労務費・経費の合計額となります。(この問題だとNO1のところの月初仕掛品に、100000+50000+120000=270000と記載します。)

 

次に注意するのが各製品の状態です。製品が完成し得意先に引渡が完了していると、完成・引渡済になり、この場合はその合計を製品原価に計上し売上原価とします。

 

そして、完成はしたけどまだ引き渡していない場合は完成・未引渡となり、合計を製品原価に計上して、次月繰越とします。

 

また未完成のときは仕掛中となり、次月繰越の仕掛品とします。

 

 

<解答>

 

  NO1 NO2 NO3 合計
月初仕掛品原価 270000      270000
直接材料費 5000 50000 60000  115000
直接労務費 25000 100000 50000  175000
製造間接費 150000 600000 300000 1050000
合計 450000 750000 410000 1610000
備考 完成・引渡済 完成・未引渡 仕掛中  

 

 

 

           仕掛品

———————————————————————

(前月繰越) 270000      | (製品)    1200000

(直接材料費)115000      | (次月繰越)410000

(直接労務費)175000   |

(製造間接費)1050000 |

 

 

         製品

——————————————————————

(仕掛品)1200000 | (売上原価)450000

            (次月繰越)750000

 

 

 

 

【簿記1級】間接経費の計算

 

 

・間接経費の計算

 

 

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この記事にもあるように間接経費の項目は非常に多く、ものによって計算方法が違います。

 

 

・間接経費の計算方法

 

間接経費の計算方法は大きく4つあります。

 

 

(1)支払経費

支払経費とは、実際支払額をその原価計算期間における消費額とする計算方法で、修繕費や保管料の計算で使われます。

通常は実際の支払額で計算しますが、経費の前払額や未払額があるときは、それらを加減して労務費のように差額で当月消費額を算出します。

 

(2)月割経費

月割経費とは、一定期間の費用発生額を月割して月割額をその原価計算期間の消費額とする計算方法で、工場機械の減価償却費・賃借料・保険料などがあります。

 

(3)測定経費

その原価計算期間における消費量を、工場内のメーターで測定した消費量に基づいて原価計算期間の消費額を計算する方法で、工場内で使用する電気・ガス・水道代などがあります。

 

(4)発生経費

これは実際発生額を、その原価計算期間における消費額とする計算方法で棚卸減耗費などがあります。

 

 

例題:次の当工場における1ヶ月の資料から間接経費の消費額を求めよ。

 

1.支払い経費に関する資料

事務用消耗品 当月購入額100000円

交通宿泊費    前月未払額60000円  当月支払額40000円

       当月未払額110000円

 保管料    前月未払額50000円 当月支払額520000円

       当月未払額170000円

 

2.測定経費に関する資料

(1)電力代 当月支払額200000円 当月測定額140000円

(2)ガス代は毎月20日のメーター測定に基づいて支払っている。

当月支払額186000円

当月消費量11400m³ 基本料金 50000円/月 従量料金180円/m³

 

3.月割経費に関する資料

減価償却費:年間360000円

修繕引当金繰入額:年間見積額 240000円 

当月修繕料支払額:25000円

保険料     :6ヶ月 720000円

 

4.発生経費に関する資料

材料の帳簿棚卸高は3000000円、実地棚卸高は2980000円であった。なお棚卸減耗はすべて正常なものである。

 

 

 

<解答>

 

(1)支払経費

実際の支払額または請求書の支払要求額をその原価計算期間における消費額とする経費を支払経費とするので、まず事務用消耗品費は当月購入額100000円を当月消費額とします。

 

交通宿泊費と保管料は未払いがあるのでそれらを加減します。

(当月支払-前月未払い+当月未払)

 

旅費交通費:40000-60000+110000=130000円

保管料  :520000-50000+170000=640000円

 

 

(2)測定経費

工場では、その原価計算期間における消費量を内部のメーターで測定し、その数値に基づいて消費額を計算するので、当月測定額を当月消費額とします。

 

電気代:140000円(メータ測定額)

ガス代:180×11400+50000=2102000円

 

 

(3)月割経費

これは単純に年間発生額を12で割るだけです。

 

減価償却費:360000÷12=30000円

修繕引当金繰入額:24000÷12=20000円

 

修繕引当金繰入額は実際発生額が書いてありますが、年間発生額を見積もり引当金計上している場合、月割経費を当月消費額とします。

 

保険料:720000÷12=60000円

 

 

(4)発生経費

3000000-2980000=20000円

 

 

よって今月の間接経費の消費額は

130000+640000+140000+2102000+30000+20000+60000+20000=3142000円となります。

 

 

【簿記1級】経費の計算 その1

 

・直接経費の計算~外注加工費の処理

 

経費の中でも、製品の生産作業の一部分を外部の業者に委託した時に発生する費用を外注加工費と言います。

 

外注加工費の形態には、材料を無償支給有償支給の2つがあります。そして、外注加工費の処理方法は、直接経費とする場合部品原価として処理する場合の2つの方法があります。

 

・まとめ

無償支給 →直接経費処理or部品原価処理

有償支給→部品原価処理

 

 

 

・材料を無償支給し、外注加工費を直接経費処理する場合

 

元業者が下請け先に材料を無償支給し、下請け業者から受け入れた加工品をただちに工場の製造現場に引き渡す場合直接経費として処理します。

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい。

 

①:主要材料を100個(@200円)を下請け業者に無償支給し、その加工を依頼した。

 

②:下請け業者から100個の加工品が納入され、検査後ただちに現場に引き渡した。なお加工代金は未払いであり、1個あたり150円である。

 

 

 

外注加工のための材料を無償支給した場合には材料支給時に材料を消費したとみなして仕掛品勘定の借方に振り替えます

 

 

①の仕訳

(仕掛品)20000 /(材料)20000

 

 

次に、問題文に加工品をただちに現場に引き渡したとあるので、外注加工費は直接経費として仕掛品勘定の借方に振り替えます。そして、未払いの外注加工費は買掛金勘定で処理します。

 

②の仕訳

(外注加工賃)15000 /(買掛金)    15000

(仕掛品)       15000 /(外注加工賃)15000

 

 

 

・材料を無償支給し、外注加工費を部品原価処理する場合

 

材料を無償支給し、現場にただちに引き渡さず、いったん部品として倉庫に納入する場合は外注加工費を部品原価として処理します

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい。

 

①:主要材料100個(@200円)を下請け業者を無償で支給し、その加工を依頼した。

 

②:下請け業者から50個の加工品が納入され、検査後部品として倉庫に搬入した。なお加工代金は未払いで1個あたり10円である。

 

③:その後加工品をすべて出庫した。

 

 

 

<解答>

 

加工品を受け入れるときにいったん部品として、倉庫に納入する場合には通常の材料の払い出しとは異なるので、材料の無償支給時は材料の消費仕訳を行わず、加工品の受入時に外注加工費と一緒に材料を部品勘定に振り替えます。

 

①:仕訳なし

 

 

部品処理の場合は(部品)が勘定項目に出てきます。

 

②:仕訳

(外注加工賃)500  /(買掛金)    500

(部品)   20500 /(材料)     20000

              (外注加工賃)  500

 

 

加工品を部品から倉庫に出庫した時点で部品勘定から仕掛品に振り替えます。

 

③:仕訳

(仕掛品)20500 /(部品)20500

 

 

【簿記1級】経費の分類

 

経費の分類

 

製造原価において材料費と労務費以外の原価要素を経費と言います。経費も他の2つの原価要素と同じように、どの製品にどれだけ使ったかを把握できるかできないかで直接経費と間接経費に分類できます。

 

 

 

経費の分類
  具体例 概要
 直接経費 外注加工費 材料の加工を外部に委託する費用
 直接経費 特許権使用料 製品の出来高に比例して発生する特許使用料
 直接経費 試作費 特性製品の試作に対する費用
 直接経費 特殊機械の賃借料 特定製品の製造のみに必要な機械のリース料
間接経費
減価償却 工場の建物・機械・設備などの減価償却
福利施設負担額 社宅などの福利厚生施設の費用
貸借料

倉庫や機械のリース料など

保険料

工場設備などの損害保険料

修繕料

工場整備の修繕料

光熱費

水道代やガス代などの工場の光熱費

旅費交通費

出張時の交通代や宿泊代

租税公課

固定資産税などの税金

通信費

切手代や電話代

棚卸減耗費

材料の保管中に発生する破損などの仕方ない損失

保管料

材料製品などの保管を委託してる場合発生する保管費用

事務用消耗品費

工場で使用する伝票、帳簿などの費用

従業員募集費

従業員の訓練費用

工員訓練費

工員の訓練のための費用

雑費

その他の間接経費

 


 

 基本的には外注加工費が直接経費で、それ以外は間接経費と覚えておけばいいです。経費の項目は非常に多く紛らわしいのも結構あるので、問題で処理する際には細心の注意が必要です。

 

 

直接経費は基本的に外注加工費だけですが、一応ほかにも特許権使用料・試作費・特殊機械の貸借料も直接経費に分類されます。

 

他にも工場消耗品費事務用消耗品費は紛らわしいので注意です。また、従業員募集費・工員訓練費は労務費ではなく間接経費なのも注意です。

 

 

 

【簿記1級】労務費の計算 その3

 

・間接工賃金とその他労務費

 

間接工の賃金消費額はすべて間接労務費として処理するので、直接工のように作業時間を把握したり賃率の計算は行いません。間接工の賃金消費額は原価計算期間において支払う額である要支払額として計上します。

 

また事務員などの給料も要支払額で計上し、法定福利費・退職給付費用については実際発生額か月割引当額を消費額とします。

 

 

例題:次の仕訳処理をしなさい。

1月の間接工の賃金支給額は3000円であった。なお前月未払い額は1000円、当月未払い額は500円である。

 

 

間接工の賃金消費額:3000-1000+500=2500

 

仕訳

(製造間接費)2500/(賃金)2500

 

 

・定時間外作業手当の処理

 

作業員が定時外作業(残業)を行った際は、定時間外作業手当(残業代)を支給しなければなりません。残業代などの加給金の処理については、消費賃率に含めて処理する方法もありますが、1級では基本的に消費賃率に含めずに間接労務費として製造間接費に計上する方法で処理します。

 

 

例題:次の処理の仕訳を行いなさい。

当月の直接工の予定賃率は@30円であり、就業時間は月200時間(定時作業時間180時間、定時外作業時間20時間)であった。その作業時間の内訳は直接作業時間150時間、間接作業時間45時間、手待ち時間5時間であった。また定時外作業手当はその時間数に予定賃率の25%を掛けて計算し製造間接費として処理する。

 

 

まず予定賃率が明記されているので、それを使って直接労務費と間接労務費を計算します。

 

直接労務費:@30×150時間=4500円

間接労務費:@30×(45+5)時間=1500円

定時外作業手当:@30×1.25×20時間=750円

 

 

定時外作業手当は間接労務費(製造間接費)として処理するので、製造間接費の合計は1500円+750円=2250円となる。

 

 

仕訳

(仕掛品)  4500 /(賃金)6750

(製造間接費)2250

 

 

【簿記1級】労務費の計算 その2

 

・直接工の賃金消費額の計算

 

直接工は製品の製造といった直接作業だけでなく、資材を運んだりする間接作業も行います。そして、直接工の直接作業時間の賃金のみが直接労務費となり、それ以外の間接作業や手待ち時間で発生した賃金などはすべて間接労務費となります。

 

ちなみに直接工の賃金消費額は1時間当たりの賃金×実際作業時間で算出されます。

 

・例題:次の仕訳を行いなさい。

12月の直接工の賃金消費額を計算する。12月の直接工の賃金消費額は10000円、作業時間は200時間、(うち直接作業時間は150時間、間接作業時間は40時間、手待ち時間は10時間)

 

 

解答

 

まず賃金の支払い対象時間は就業時間であるので、消費賃率は直接工の消費賃金÷就業時間で求められます。

 

消費賃率=直接工の作業時間(当月支給額ー前月未払額+当月未払額)÷就業時間(直接作業時間+手待時間)

 

消費賃率:1000÷200=@50円

直接労務費:@50円×150時間=7500円

間接労務費:@50円×(10+40)時間=2500円

 

仕訳

(仕掛品)   7500 /(賃金)10000

(製造間接費) 2500

 

 

・予定賃率による賃金消費額の計算

 

:予定賃率

材料単価を予定単価で計算することもあるように、労務費に関しても予定消費単価で計算することがあります。予定賃率は期首の時点の年間予定賃金を年間予定就業時間で割ることで求められます。

 

予定賃率=年間予定賃金(手当も含む)÷年間予定就業時間

 

 

:予定消費額

予定消費額は上の予定賃率に実際作業時間をかけることで算出されます。

 

予定消費額=予定賃率×実際作業時間

 

例題:次の仕訳処理を行いなさい。

当月の調節工の賃金消費額を計算する。なお年間の直接工の予定賃金・手当総額は120000円であり、年間予定就業時間は1200時間、当月の直接工の直接作業時時間は80時間、間接作業時間15時間、手待時間5時間であった。

 

予定賃率:120000÷1200=@100円

直接労務費:@100円×80時間=8000円

間接労務費:@100円×(15+5)時間=2000円

 

仕訳

(仕掛品)  8000 /(賃金)10000

(製造間接費)2000

 

 

・予定賃率での月末処理

 

予定賃率を使って労務費を計算する場合も、材料費の予定単価での計算と同じように、予定消費額と実際消費額を算出しその差異(賃率差異)を計上しなければなりません。

 

賃率差異=予定消費額ー実際消費額

    =(予定賃率ー実際賃率)×実際作業時間

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい。

当月の直接作業時間の予定消費額は6000円(予定賃率@20円×実際作業時間

 

300時間)だった。当月の実際の賃金支給額は7500円、前月の未払い額は500円、当月の未払い額は1000円であった。

 

 

6000円ー(7500円-500円+1000円)=△2000円(借方:不利差異)

 

仕訳

(賃率差異)2000 /(賃金)2000