攻略!日商簿記検定

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【簿記1級】労務費の計算 その2

 

・直接工の賃金消費額の計算

 

直接工は製品の製造といった直接作業だけでなく、資材を運んだりする間接作業も行います。そして、直接工の直接作業時間の賃金のみが直接労務費となり、それ以外の間接作業や手待ち時間で発生した賃金などはすべて間接労務費となります。

 

ちなみに直接工の賃金消費額は1時間当たりの賃金×実際作業時間で算出されます。

 

・例題:次の仕訳を行いなさい。

12月の直接工の賃金消費額を計算する。12月の直接工の賃金消費額は10000円、作業時間は200時間、(うち直接作業時間は150時間、間接作業時間は40時間、手待ち時間は10時間)

 

 

解答

 

まず賃金の支払い対象時間は就業時間であるので、消費賃率は直接工の消費賃金÷就業時間で求められます。

 

消費賃率=直接工の作業時間(当月支給額ー前月未払額+当月未払額)÷就業時間(直接作業時間+手待時間)

 

消費賃率:1000÷200=@50円

直接労務費:@50円×150時間=7500円

間接労務費:@50円×(10+40)時間=2500円

 

仕訳

(仕掛品)   7500 /(賃金)10000

(製造間接費) 2500

 

 

・予定賃率による賃金消費額の計算

 

:予定賃率

材料単価を予定単価で計算することもあるように、労務費に関しても予定消費単価で計算することがあります。予定賃率は期首の時点の年間予定賃金を年間予定就業時間で割ることで求められます。

 

予定賃率=年間予定賃金(手当も含む)÷年間予定就業時間

 

 

:予定消費額

予定消費額は上の予定賃率に実際作業時間をかけることで算出されます。

 

予定消費額=予定賃率×実際作業時間

 

例題:次の仕訳処理を行いなさい。

当月の調節工の賃金消費額を計算する。なお年間の直接工の予定賃金・手当総額は120000円であり、年間予定就業時間は1200時間、当月の直接工の直接作業時時間は80時間、間接作業時間15時間、手待時間5時間であった。

 

予定賃率:120000÷1200=@100円

直接労務費:@100円×80時間=8000円

間接労務費:@100円×(15+5)時間=2000円

 

仕訳

(仕掛品)  8000 /(賃金)10000

(製造間接費)2000

 

 

・予定賃率での月末処理

 

予定賃率を使って労務費を計算する場合も、材料費の予定単価での計算と同じように、予定消費額と実際消費額を算出しその差異(賃率差異)を計上しなければなりません。

 

賃率差異=予定消費額ー実際消費額

    =(予定賃率ー実際賃率)×実際作業時間

 

 

例題:次の仕訳を行いなさい。

当月の直接作業時間の予定消費額は6000円(予定賃率@20円×実際作業時間

 

300時間)だった。当月の実際の賃金支給額は7500円、前月の未払い額は500円、当月の未払い額は1000円であった。

 

 

6000円ー(7500円-500円+1000円)=△2000円(借方:不利差異)

 

仕訳

(賃率差異)2000 /(賃金)2000