攻略!日商簿記検定

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【簿記1級】製造間接費の予定配賦  その2

 

 

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まあここまでが簿記2級で要求される範囲で、簿記1級にはまだ続きがあります。

 

 

・予定配賦率の算出

 

前回の復習ですが、予定配賦率の計算は下のように求められます。

 

予定配賦率:年間予定製造間接費÷基準操業度

 

では、2級ではこの年間予定製造間接費と基準操業度の2つの数値は問題文にあらかじめ書いてありますが、1級ではこの2つの数値を計算することもあります。

 

 

・基準操業度の決定

 

基準操業度とは、1年間に予定される配賦基準数値であり、正常生産量を見積もることで決定されますが、その正常生産量の見積もり計算には、理論的生産能力・実際的生産能力・平均操業度・期待実際操業度の4つの計算方法があります。

 

 

①:理論的生産能力

最高効率で作業が全く中断しない理想の状態で達成される、理論上最高の操業水準。

 

②:実際的生産能力

理論的生産能力から機械の故障や工員の休憩など現実的にどうしても発生してしまうロスを差し引いた現実的に最大限発揮できる操業水準。

 

③:平均操業度

製品の販売において予測される季節性のトレンドの影響などを差し引いた平均的な操業水準。

 

④:期待実際操業度

来年予想される操業水準。

 

 

 

・製造間接費予算の設定

基準操業度を決定したら、今度は基準操業度において発生する製造間接費の金額を見積もります。これを製造間接費予算といい、固定予算変動予算の2つがあります。

 

 

①固定予算

固定予算とは、基準操業度における製造間接費の発生額を予想した後、もしその操業度が変化したとしても変化しない金額のことです。(固定費)

 

もし年間の基準操業度を100時間とし、このときの製造間接費予算を100円として、もし期中で基準操業度が90時間に変更されたとしても、製造間接費固定予算は100円のままとなります。

 

 

 

②変動予算

基準操業度が変化した場合、変化する金額のことです。(変動費)

 

もし年間の基準操業度を100時間とし、このときの製造間接費予算を100円として、もし期中で基準操業度が90時間に変更されたとしたら、製造間接費変動予算は90円(100時間÷100円×90時間)になります。

 

 

 

そして、変動予算額の計算方法には公式法変動予算実際法変動予算の2つの方法がありますが、基本的に公式法変動予算が試験では一般的です。ちなみに公式法変動予算とは、2級でもお馴染みの製造間接費を固定費と変動費に分ける計算方法のことです。

 

 

・公式法変動予算における予算額の決定

公式法変動予算では、製造間接費の予算額を固定費と変動費に分けて計算し、変動費は操業度に対して発生し、固定費は操業度に関係なく一定額が発生します。そして操業度に応じて発生した製造間接費予算(予算許容額)は次のように計算できます。

 

ある操業度(A時間)における予算許容額=変動費率×A + 固定費予算

 

 

・予定配賦率の計算式

これによって計算した基準操業度と製造間接費予算により予定配賦率を計算します。

 

予定配賦率 = 基準操業度における製造間接費予算額 ÷ 基準操業度

 

ちなみに変動費率が予め与えられている場合は下のように計算することもできます。

 

予定配賦率=変動費率 + (固定製造間接費予算額÷基準操業度)