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【工業簿記】部門別原価計算 その2

 

 

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前回行った第1次集計によって発生した製造間接費を各部門へと振り分けましたが、そのうち補助部門に集計された部門費はその補助部門がサービスを提供した各部門に対して改めて配賦しなければなりません。これを第2次集計と言います。

 

 

・補助部門費の製造部門への配賦

 

補助部門費の製造部門への配賦方法には、直接法相互配賦法(簡便式と連立方程式法)階梯式配賦法の4つがあります。

 

・直接配賦法

補助部門間のサービスのやり取りがあった場合でも配賦計算上はそれらを無視して補助部門費を直接、製造部門にだけ配賦する方法です。補助部門間のやり取りを無視するため一番計算が楽です。

 

 

・相互配賦法(簡便法)

簡便法としての相互配賦法とは補助部門間のやり取りを考慮して2回に分けて配賦計算を行う方法です。

 

1回目では補助部門間のサービスのやり取りを考慮して、製造部門と他の補助部門に配賦し、2回目では補助部門間のサービスのやり取りはなかったものとして他の補助部門から配賦された補助部門費を製造部門へ配布します。

 

2級では、直接配賦法と相互配賦法(簡便式)の2つの方法しか出てきませんが、1級では相互配賦法(連立方程式法)と階梯式配賦法の2つの方法が加わります。後ろの2つについては後で紹介します。

 

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次は例題を解いていきます。

 

例題(直接法):次の資料に基づいて直接配賦法により補助部門費の配賦を行いなさい。

 

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

・直接配賦法による補助部門費の計算

 

上にも書いてあるように直接配賦法では補助部門間のやり取りを無視し補助部門から製造部門へのサービス提供しか見ないので、修繕部門の動力消費量500kwと修繕時間75時間、動力部門の修繕時間25時間は、配賦計算に一切使いません。

 

 

動力部門費の配賦額

切削部門:45000円 ÷(900kw+600kw)× 900kw = 27000円

組立部門:45000円 ÷(900kw+600kw)× 600kw = 18000円

 

修繕部門費の配賦額

切削部門:20000円 ÷(40時間+60時間)× 40時間 = 8000円

組立部門:20000円 ÷(40時間+60時間)× 60時間 = 12000円

 

合計

切削部門:35000円

組立部門:30000円

 

<仕訳>

(切削部門)35000 /(動力部門)45000

(組立部門)30000 /(修繕部門)20000

 

 

 

 

例題(相互配賦法:簡便式):次の資料に基づいて相互配賦法(簡便式)により補助部門費の配賦を行いなさい。

 

<資料>

  合計 切削部門 組立部門 動力部門 修繕部門
部門費 100000円 30000円 18000円 45000円 20000円
補助部門費配賦基準          
動力消費量 2000kw 900kw 600kw   500kw
修繕時間 200時間 40時間 60時間 25時間 75時間

 

 

 

<第1次配賦>

動力部門の配賦額

切削部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 900kw = 20250円

組立部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 600kw = 13500円

修繕部門:45000円 ÷(900kw+600kw +500kw)× 500kw = 11250円

 

 

修繕部門の配賦額

切削部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 40時間 = 6400円

組立部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 60時間 = 9600円

動力部門:20000円 ÷(40時間+60時間+25時間)× 25時間 = 4000円

 

 

 

<第2次配賦>

 

動力部門の配賦額

切削部門:4000円 ÷(900kw+600kw )× 900kw = 2400円

組立部門:4000円 ÷(900kw+600kw )× 600kw = 1600円

 

 

修繕部門の配賦額

切削部門:11250円 ÷(40時間+60時間)× 40時間 = 4500円

組立部門:11250円 ÷(40時間+60時間)× 60時間 = 6750円

 

 

<合計>

切削部門:20250円 + 6400円 + 2400円 + 4500円=33550円

組立部門:13500円 + 9600円 + 1600円 + 6750円=31450円

 

 

<仕訳>

(切削部門)33550 /(動力部門)45000

(組立部門)31450 /(修繕部門)20000