攻略!日商簿記検定

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【簿記1級】作業屑の処理

 

作業屑とは?

 

作業屑とは、製品の製造中に発生する材料の残りカスのうち売却したり、他の製品の材料として使えるものの事を指します。

 

 

作業屑の会計処理

 

作業屑は仕損のように作業屑品や作業屑費といった勘定科目はありません。ですが売却したり再利用できたりと価値があるので、作業屑が生じた場合は会計処理が必要です。

 

作業屑の会計処理は、どの製品から発生したかを特定できるかどうかで会計処理が変わります。ちなみに特定できる場合は「①直接材料費または製造原価合計から評価額を控除する」、できない場合は「②発生部門の部門費から控除する」という方法を取ります。

 

 

例題:次の文章から仕訳を行いなさい。

 

<資料>

 当月の製造作業において、組立部門で作業中に50kgの作業屑が発生し、この作業屑はkgあたり30円で売却できると見積もられた。

 

[問1] 作業屑は製造指図書No1の製造中に生じたものであり、その売却価値は材料から生じていると考えるため直接材料費から控除する。

[問2] 作業屑は製造指図書No1の製造中に生じたものであり、その売却価値は加工作業全般から生じているものとするため製造原価合計から控除する。

[問3] 作業屑はその製造指図書から発生したか不明であるため、発生部門の部門費から控除する。

 

ちなみに製造指図書No1に集計された原価は次の通りであった。

 

  No1
前月繰越  
直接材料費    9600円
直接労務費  17200円
製造間接費  
 切削部門   3000円
 組立部門   6000円 
合計  35800円

 

 

 

 

<解答>

 

問1・問2:

①直接材料費または製造原価合計から作業屑評価額を控除するパターン

 

作業屑が特定の製造指図書の製品製造から発生した場合には作業屑の評価額を発生した製造原価指図書の直接材料費または製造原価合計から差し引きます。

 

作業屑評価額:50kg×30円=1500円

 

<仕訳>

(作業屑)1500 /(仕掛品)1500

 

 

問3:

②発生部門の製造部門費から控除する方法

 

作業屑が特定の製造指図書の製品製造からではなく、特定の製造部門発生した場合には作業屑の評価額を発生した製造部門の部門費から差し引きます。

※部門別原価計算をしていないときは製造間接費から差し引きます。

 

 

<仕訳>

(作業屑)1500 /(組立部門)1500